マルティン・ヴァスマー シュラッター マルテザーガルテン ヴァイサーブルグンダー2018
小樽で熟成。樽のニュアンスはあるものの、品種の果実味がしっかり強調されており、バランスの取れた柔らかな味わいに仕上がって いる。SWは「セレクション・ヴァスマー」を意味し、ワンランク上のクラスを表す。
栽培品種: シュペートブルグンダー (60%)、 ヴァイサーブルグンダー (13%)、グラウブルグンダー (10%) 、シャルドネ(7%)、 ソーヴィニヨンブラン(5%)その他(5%)
マルティン・ヴァスマー
ドイツのトスカーナとも称される、温暖な天候と地形に恵まれたバーデン最南部のマークグレーフラーラント。西側と南側をライン川で囲われたこの地はフランス、スイス、ドイツ3国の文化が入り混じる非常にユニークなところです。ワイン産地としては平地に植えられるグートエーデル種(シャスラー種)の軽い白ワインで有名です。同じバーデンでももう少し北に位置するフーバーさんやカイザーシュトゥールの名立たる生産者の陰に隠れた産地。ブルゴーニュでいうマコンのような旨安ワインで認知されていました。
しかしながら、20世紀後半によりにわかに世界的な注目を集める産地となりました。
その旗頭がこのマルティン・ヴァスマー醸造所です。
黒い森の南西向けの斜面には石灰岩、片麻岩など複雑な土壌形成を持つ丘が点在しています。
さらにはどこまでも続く黒い森からの冷気は、ドイツ最南端の温暖な土地に、ぶどう栽培に最適な寒暖差をもたらしてくれます。
一時は料理人を目指すも、21歳にして故郷バートクロツィンゲン村に戻ってきました。
両親が営むじゃがいもとトウモロコシの畑を引き継ぎ、新しくホワイトアスパラの栽培も始めます。
自分で栽培したホワイトアスパラと地元のワインを味わうたびに覚えた違和感。もっとおいしいものができるのではないか。
そんな感覚を持ち続けながら、なんと1997年に37歳にして醸造所設立を決意します。
1998年にはブルゴーニュ、シャンボール・ミュジニィのアミオ・セルヴェルにて研修。
物静かで、いかにも南ドイツ・バーデンの農家の典型的な素朴なお人柄ですが、もっといいワインを造りたい!という情熱はとどまるところを知らず、3ヘクタールでスタートした醸造所は、今や38ヘクタールとなりました。南北30キロに渡って超優良区画を所有しています。
更にはフーバー醸造所の醸造長だったシュテファン・ベック氏も加わり、更に品質を高め、現在はゴーミヨをはじめとする各誌で四つ星以上の評価を得ています。2018年にはVinum誌において、ドイツで最もコストパフォーマンスに優れたピノ・ノワール部門で優勝。
今後の快進撃にも目が離せません。
ドイツ 白 ピノグリ