メイガンマ ビアンコ・テルツォ 2022
しっかりと完熟期を待って収穫したナスコを古い栗の木樽にて発酵。発酵期間中の3週間、皮と種はそのままマセレーションを行います。
別の樽へ移し替えの際に大まかな澱を取り除きますが、養分的な旨味が強い澱となった事から、やや多めの澱を含む様にボトリング。
外観からはゴリゴリとした澱の様に見えますが、ワインと溶け合うタイプの澱ですので、底の方は濁りの強い部分として旨味の塊をお楽しみいただけます。
開けたてからワインの残量が多い状態ですと、溶け込んだガスのプチプチ感が長く続きます。
長いマセレーションの割にそれほど醸造の個性は感じず、メイガンマの葡萄が育つ畑の個性を隅々まで感じて頂ける味わいです。
香りはスパイスやハーブ、一つに絞り切れない複雑さを感じます。
どちらかというと白コショウ、ローズマリーやタイム系の個性でしょうか。
個人的には海から近い畑の個性・情景を一番感じる事が出来るのがこのテルツォでは無いかと感じています。
仄かな塩味と共にアプリコットや良く熟したオレンジ系のフレッシュだけどまろやかな果実味が広がり、余韻に残る生姜感と優しいタンニンが続きます。
酸は味わいの裏でひっそりと支える程度ですが、このバランスがとても素晴らしく感じます。開栓後時間の経過と共にどんどんまろやかになり、複雑さを増幅させていきます。
敏感な方は仄かな豆を感じる事があるかもしれませんが、私はこれはネガティブな豆とは全く捉えていません。これはこの葡萄が持つ味わいの一つの要素だと個人的に解釈しています。
美味しさと複雑さのプラス要素として捉えて頂けると、このワインを数倍お楽しみ頂けるかと思います。メイガンマの畑の個性がたっぷりと詰まったビアンコテルツォ。
このワインを飲まずしてメイガンマ愛は語れません。
イタリア サルディーニャ ナスコ 醸し