ヴァイングート・ウィラー / フォンティス・オン・スキンズ2023
ヴァイングート・ウィラーの村名オレンジキュヴェ。ピノ・グリ種の持つ紫色の果皮のポテンシャルと、カイザーシュトゥールの火山岩テロワールを極限まで突き詰め、伝統的な産膜熟成を取り入れたドメーヌで最も素朴かつ本来の姿を表現した唯一無二のスタイル。2023年は前半の湿気による病害プレッシャーを徹底した選果で乗り越え、晩夏の熱波によって果皮・種・果梗に至るまで完璧なフェノール熟度を引き上げることができたヴィンテージ。カイザーシュトゥール地区イーリンゲン村にある、ビオディナミ農法によって管理された火山性土壌および黄土土壌のグラウブルグンダー(ピノ・グリ)を100%使用。手摘みで収穫後、全房のまま13日間のスキンコンファーメントを実施し、果汁は濃いピンク色を帯びた状態で発酵を進めます。本キュヴェの核心となるのが発酵終了後の熟成プロセスであり、ステンレスおよび古樽において、ウイヤージュを一切行わないノン・ウイエ(スー・ヴォワル)の環境で管理。 ワインの表面を空気に触れさせることで産膜酵母を形成させます。この膜が天然のバリアとなり、液体に独特のスパイシーな個性、長期熟成に耐えうる力強さと圧倒的な奥行きを授けます。18ヶ月間に及ぶ長期熟成。2025年の春にノンフィルター、酸化防止剤なしで瓶詰め。輝きのある、ピンクがかった琥珀色。ピンクグレープフルーツ、ブラッドオレンジ、柚子といった柑橘系の香りや熟したアプリコットのような甘やかな香り。2023年という若いヴィンテージでありながら、すでに熟成したかのようなリッチで妖艶なニュアンス。クローブやシナモンを想わせるオリエンタルなスパイス感、若干の紹興酒感やアクセントとしてフレッシュな瓜感。素朴でありながら極めてしなやかなタンニンの骨格が心地よく広がります。3日間テイスティングして様子を見ましたがオフの要素はなし、抜栓直後より2日目3日目のほうが香りが広がり、味わいが落ち着いてきます。もちろん初日でも酸化させたほうがよりおいしくいただけるので大丈夫です。オフは全く感じられないので、非常に優秀。この価格にしてこの味わいは今のご時世だとありがたいですね。
ドイツ オレンジ グラウブルグンダー(ピノ・グリ)