ナチュラルワイン(自然派ワイン)の美味しい飲み方を解説!食べ合わせや保存方法を紹介

近ごろ注目を集めているナチュラルワイン(自然派ワイン)。なんとなく敷居が高い気がして、なかなかチャレンジできていないという方もいるのではないでしょうか。

 そこで本記事では、ナチュラルワインの美味しい飲み方・楽しみ方をご紹介します。おすすめの食べ合わせや保存方法にも触れているので、最後まで読めば、ナチュラルワインは気軽に飲めるものだと感じられるようになるはずです。ぜひ参考にして頂けましたら幸いです。

 

ナチュラルワインの美味しい飲み方

基本的にナチュラルワインの飲み方は自由です。好きなように楽しんで問題ありません。しかし、美味しい飲み方を知ることで、ナチュラルワインの新たな一面を知ることができます。

 具体的には以下のとおりです。

 

バックボーンを知る

ナチュラルワインは環境に配慮しただけでなく、天体の動きなどにも目を向けたワインです。そこには製造者の想いやこだわりが詰まっており、同じ畑のブドウを使っても、作り手によって風味や味わいが大きく異なることも珍しくありません。

 目の前にある1本がどのような背景で製造されたのかなど、そのバックボーンにまで思考を巡らせるとナチュラルワインの新たな楽しみ方が開けます。驚くような感動や体験を味わえるでしょう。

 

デリケートに扱う

ナチュラルワインは天然酵母が生きていて、酸化防止剤の使用は最小限、もしくは無添加で作られています。味わいも繊細なものが多いので、一般的なワイン(クラシックワイン)よりも繊細なワインといえます。

本来持つ味わいを損なう恐れがあるため、保管する際は温度変化や光、振動などの影響を受けないように気を付けましょう。

デリケートなワインということで、やっぱりナチュラルワインは難しいのではないか…。と感じるかもしれませんが、その繊細さがもたらす味わいの変化こそ、ナチュラルワインの楽しさの1つと言えるでしょう。そして、寝かせる事で驚く程味わいが向上するものも多いので、寝かせている段階から楽しむ!位のお気持ちで手にして頂くと、より幅が広がりそうです。

 

味の変化を楽しむ

ナチュラルワインは、抜栓当日から日ごとに風味が変化します。先にも述べましたが、それだけ繊細なワインということです。

 ただ、風味の変化は必ずしも悪いことではありません。ナチュラルワインの種類によって異なりますが、数日かけて味の変化を楽しめる一本も存在しますし、寧ろ味が伸びるワインも数多くあります。

抜栓から徐々に変化する味わいが、毎日の晩酌の楽しみになるかもしれません。

 一般的なワインも味の変化はありますが、ナチュラルワインはそれがより顕著になるので、ワインとの新しい向き合い方を教えてくれるでしょう。

 

ナチュラルワインの美味しい食べ合わせ

ナチュラルワインはさまざまな種類が存在し、「これが正解」といった楽しみ方はありません。しかし、ナチュラルワインになれていない方の場合、どんな食材、食事と合わせてよいのかわからないことでしょう。

 ここでは、ナチュラルワインの美味しい食べ合わせを3つご紹介します。

  • チーズ
  • 餃子
  • お寿司

 定番から意外なカップリングにも触れているので参考にしてください。

 

チーズ

最初に紹介する食べ合わせは「ナチュラルワイン×チーズ」です。チーズが苦手でない方なら、まさに定番中の定番ともいえるカップリングでしょう。クラシックワインはもちろんのこと、ナチュラルワインもチーズとの相性は抜群です。

クラシックワインとチーズのペアリングが好きな方は、ナチュラルワインと合わせることで、同じチーズでもまた異なる表情を見せてくれるかもしれません。

また、最近はチーズの世界でもビオなど、こだわりの製法で仕上げている商品もあるので、意識してみるのも面白いと思います。

 

餃子(点心・中華)

餃子と合わせるお酒といえばビールやハイボールが定番といえるでしょう。もちろんそれも美味しいですが、点心系全般ナチュラルワインも引けをとらないくらいマッチします(使っている食材などによって大分変わります)。餃子であれば気取らずに食べることができるので、ナチュラルワインに敷居の高さを感じている人でも気楽に楽しむことができるはずです。

 食べ合わせに関しては、白ワインとゆで餃子、赤ワインと焼き餃子などがおすすめです。また、オレンジワインは定番化しつつある組み合わせでもあります。しかし、ナチュラルワインは一本ごとに独特の個性があるので、一概にはいえません。「餃子(中華)×ナチュラルワイン」をテーマにしているお店も増えてきているので、実際に足を運び餃子とナチュラルワインの組み合わせを楽しんみてはいかがでしょうか。

 

お寿司

近ごろ、お寿司とナチュラルワインを一緒に楽しむ方が増えています。お寿司とワインは相性が良くないイメージがあるかもしれませんが、魚との相性でいえばカルパッチョやマリネなど、淡白な魚とワインを組み合わせることは本場ヨーロッパでも昔からあるものです。

 ただ、お寿司の場合は、魚卵や醤油、シャリなどワインと合わせにくい食材が使われているため、シャリと同じ「米」を原料にした日本酒と比べてしまうと、ワインは合わせにくいと言われることが多いです。

 しかし、添加物の入っていない繊細なナチュラルワインであれば、そんな合わせにくいと言われるお寿司とも協調し、お寿司の味をいっそう引き立ててくれます。

 一度お寿司とナチュラルワインのマリアージュを体験すると、お寿司と言えば日本酒という固定観念が覆されるはずです。

 

また、寿司に施す仕事と食材次第でワインとの相性は飛躍的に向上します、当店に併設された「寿司ナチュール」では、日本料理の修行を20年以上積んだ料理人が、「ワインと寿司」をテーマに掲げた「おまかせコース」を用意してお待ちしております。飲み物はワインのみ。産地まで足を運び、漁師さんから直接取り寄せた食材だけでなく、ワインと協調を目指した仕事を施して、ご来店お待ちしています。

 

西五反田「SUSHI&NATURE(スシ&ナチュール)」

 

美味しいナチュラルワインをダメにしない保存方法

 

前提として、ナチュラルワインだから特別に気をつける点はありません。通常のワインと同じ保存方法で大丈夫です。ただクラシックワインよりもデリケートであるため、購入後すぐに飲む場合を除いて、気を付ける必要はあるでしょう。

 たとえば、ナチュラルワインは温度変化に敏感なので、暖かすぎたり冷えすぎたりする場所は保管に向いていません。他にも注意すべき点がいくつかあります。

 ここでは、購入したナチュラルワインの劣化を抑え、美味しい状態を保つためにおすすめの保存方法をご紹介するので参考にしてください。具体的には以下のとおりです。

  • 15度前後の冷暗所
  • 冷蔵庫の野菜室
  • ワインセラー

 

それぞれ詳細を解説します。

 

15度前後の冷暗所が基本

ナチュラルワインを保管する際は、15度前後の冷暗所が基本です。

 前述したとおり、ワインは温度変化に弱く、ナチュラルワインも例外ではありません。直射日光を避けることは当たり前として、15度前後をキープできる冷暗所がベストです。湿度は65%~80%を目安にしましょう。

 また、振動もワインの大敵です。酸化を早めることにつながり、せっかくの風味が落ちてしまいます。物置などにナチュラルワインを保管する際は、美味しさを損なわないためにも、できるだけ振動の少ない場所を選んでください。

 

冷蔵庫の野菜室が現実的

繰り返しますが、15度前後の冷暗所がワインを保管する際の基本です。しかし、1年にわたり温度が一定の場所がすべてのご家庭にあるとは限りません。むしろないご家庭のほうが多いと思います。

 そういった場合、冷蔵庫の野菜室での保管が現実的です。家庭用冷蔵庫の場合、内部の温度は10度前後に保たれています。このままだと少しワインが冷えすぎてしまうので、新聞紙で包み、冷気のあたりづらい野菜室で保管しましょう。特に室内が高温になってしまう夏場におすすめです。

 また、野菜室でナチュラルワインを保管する際は、振動にご注意ください。冷蔵庫を開けるたびにワインが動いてしまう可能性があります。そこまで神経質になる必要はありませんが、野菜室のなかでワイン瓶がゴロゴロと転がらないようにしておくと安心です。

 

余裕があるならワインセラーがベスト

ナチュラルワインに本格的にハマりだし、家に何本もストックするようになってきたら、ワインセラーの購入を検討してみましょう。予算や設置場所は必要になりますが、ワインの劣化を防ぐ保管方法としては、やはりワインセラーがベストとなります。 

ワインセラーには大きく分けて「コンプレッサー式」「ペルチェ式」「アンモニア方式」の3種類が存在します。それぞれの特徴は以下のとおりです。

  • コンプレッサー式:冷却力が強く省エネ
  • ペルチェ式:振動が少ないが電気代が高い
  • アンモニア方式:静音性に優れているが消費電力が大きい

 ペルチェ式やアンモニア方式は振動が少なく、寝室やリビングの設置に向いています。しかし、消費電力が大きい分、コンプレッサー式よりランニングコストが高いです。冷却力が弱いので、長期保存の場合はおすすめしません。

 コンプレッサー式のデメリットは価格です。ペルチェ式より高めに設定されており、最低でも数万円ほどかかります。ただ、冷却力が強く、夏場の冷えが弱いという心配がありません。

 ご自身のライフスタイルや予算を考慮し、納得できるワインセラーを選びましょう。

 

美味しいナチュラルワインのまとめ

 

 

本記事では、ナチュラルワインの美味しい飲み方や食べ合わせ、保存方法について解説しました。押さえておきたいポイントは以下のとおりです。

 

  • バックボーンに思いを馳せる
  • ボトルはデリケートに扱う
  • クラシックワインとは合わせにくい餃子や寿司が意外とマッチする
  • 冷蔵庫の野菜室で保存する
  • できればワインセラーがベスト

 

ナチュラルワインは製造者ごとに特徴があり、クラシックワインとは異なる風味、味わいを楽しむことができます。近ごろはナチュラルワインを提供するお店も増えてきたので、ぜひ足を運んでナチュラルワインの魅力に触れてみてください。

 

 

 

ナチュラルワインの美味しい飲み方や食べ合わせをはじめ、保存方法についても解説しています。ナチュラルワインには普通のワインにはない楽しみ方があり、それを知ることで新たな扉が開けます。ぜひ参考にしてください。