ナチュラルワイン(自然派ワイン)の選び方とは?種類ごとにおすすめのワインを紹介!
食における健康志向の高まりにともない、ワインのなかでも「ナチュラルワイン」が注目を浴びています。くわしくは知らなくとも、聞いたことのある方は少なくないのではないでしょうか。
ナチュラルワインに限らず、ワインをより楽しむうえで、自分の好みや飲むシチュエーションに合った銘柄を選ぶことはとても大切です。選び方の指針は人それぞれなので、あらゆる選択肢のなかからあらかじめ、優先したいと思う要素を決めておくことが理想的といえます。
そこで今回は、「ナチュラルワインを飲んでみたいが選び方がわからない」という方に向けて、その選び方とおすすめの商品をご紹介します。
ナチュラルワインの定義
あらためて、ナチュラルワインについて整理しておきましょう。
ナチュラルワインは主に、その製法によってそれ以外のワインと区別されます。軸になっているのは「できるだけ人の手を加えず、自然を尊重してつくる」という考え方です。
しかし実のところ、明確な定義があるわけではありません。「材料のぶどうを有機栽培でつくっているワイン」も「製造過程で添加物や保存料、砂糖を使用していないワイン」も、同様にナチュラルワインと呼ばれてしまっているのが現状です。
自然の力を最大限に活かして製造されるナチュラルワインは、つくられる環境によって味に大きな違いが生まれます。地域色が存分に反映された、混じり気のないオリジナリティのある味わいこそが、ナチュラルワインの最大の魅力です。
豊かな個性を持つことがナチュラルワインの魅力の1つですが、いざ買ってみようと思うと、何を基準に選べばいいのか迷ってしまう方もいるでしょう。
判断基準になりうる要素を順に解説していきます。
製法で選ぶ
黒ぶどうの身と一緒に皮や種も発酵させる赤ワインと、白ぶどうの果汁だけを発酵させる白ワインでは、味わいに大きく違いがありますし、非発泡性(泡立ちがない)のワインと発泡性のスパークリングワインを比べれば、製法の違いは明らかです。
製法の違いがもたらすワインごとの特徴を軸にすると、「肉料理に合わせたいから渋味のある赤ワインを選ぶ」、「普通のワインが苦手だから香草やスパイスも入ったフレーバードワインを選ぶ」といった選び方ができるでしょう。
ぶどうの種類で選ぶ
ワインに使われるぶどうの種類は豊富です。赤ワインならばメルローやカベルネ・ソーヴィニヨン、白ワインならばシャルドネやソーヴィニヨン・ブラン、ロゼならばグルナッシュといった品種が代表的な国際品種として挙げられます。
ナチュラルワインの生産者は、長い年月を掛けてその土地に適応してきた在来種を先行する事が多く、聞いた事もない葡萄品種に出会える事もまた楽しみの一つです。
中には、育成の難易度や収量の低さから敬遠されて来た葡萄にも、敢えて挑戦する姿勢は、その土地を表現したいと言う熱意の表れでもあります。
それぞれの香りや味わいには個性があるため、その日の気分や合わせたい料理によって変えるのもいいかもしれません。
原産地で選ぶ
原産地によってもワインの味わいは異なります。自然に寄り添って生産されるナチュラルワインは、育った土地の影響をとりわけ大きく受けるので、原産地にこだわって選ぶ価値は小さくないでしょう。
フランス、イタリア、スペインといった国単位ではもちろん、同じフランスのなかでも、中央部のブルゴーニュ地方、ロワール川周辺のロワール地方、最北部のアルザス地方など、地域単位でも個性があります。
また、同じ地域でも畑の高低差や向きによって酸の具合は大きく変わりますし、土壌によっても性格を大きく変えてくるので、意識して飲むと楽しみの幅が拡がるでしょう。
価格で選ぶ
強くお勧めはしていませんが、価格も重要な選定基準になるでしょう。経済的に無理をしてしまえば、美味しいワインも素直に楽しめません。
ワインの値段は、ブランド、生産量、ぶどうの種類、パッケージ方法、製造方法といった要素によって決まります。注意しなければならないのは、価格が高いほど美味しいとは限らないということ。
盲目的に高価なワインを選ぶのではなく、無理なく手が出せる価格のものから、自分に合うものをよく吟味する事で、時々にぴったり寄り添うワインを選ぶ事が出来ます。
パッケージで選ぶ
いわゆる「ジャケ買い」です。
ナチュラルワインのラベルは、規定に囚われない生産者個々のセンスで決めている事がほとんどなので、意外と侮れない選び方でもあります。レコードと同じ感覚でその日飲んでみるワインを決めるのも、また一興かも知れません。
さらに飲み終わったボトルをインテリアにリメイクすれば、ワインをより長く楽しめたりもします。
「ボトルをインテリアにしたい」という方に加え、「味の特徴を聞いてもよくわからない」という方や、「好みのワインと運命的な出会いをしたい」という方におすすめの選び方です。
香りで選ぶ
香りは、ワインを楽しむうえで味に匹敵するほど大切な存在です。テイスティングに欠かせない要素で、味わい同様に好みが分かれやすいポイントでしょう。
ワインの香りは、ぶどう由来の「第1アロマ」、発酵や醸造の工程で生まれる「第2アロマ」、熟成中に生まれる「第3アロマ(ブーケ)」の3つに分類されます。グラスに注いだ際やスワリングの際にもっとも立ちのぼり、温度の影響を受けやすいといわれています。
製法や材料によって差が生まれるため、重要な判断基準になりえます。
人気やおすすめで選ぶ
自分で判断するのが苦手な場合は、人気のある銘柄を選ぶのも手です。他のユーザーの声にのっとって選べば、少なくとも的外れな銘柄を選んでしまう可能性は低いでしょう。
また、スタッフのおすすめを選ぶという方法もあります。ワインを知り尽くし、これまで多くのユーザーとも接してきた専門家に条件を伝えれば、豊富な知識、人気、相談者の好みといったあらゆる情報を駆使して、あなたに最適なワインを提案してくれるでしょう。
おすすめのナチュラルワイン8選
ここからは実際に、当店からおすすめのナチュラルワインを紹介します。ワインの種類ごとにおすすめの銘柄を挙げていきますので、好みやシチュエーションに合わせてぜひ検討してみてください。
(ナチュラルワインはそもそもの本数が少なく、在庫が常に入れ替わる為、当店の在庫とは関係なくご紹介して行きます。)
スパークリングワイン
スパークリングワインは発泡性のワインです。よく混同される「シャンパーニュ」は、スパークリングワインの一種です。「シャルマー方式」や「シャンパーニュ方式」といった複数の製法があり、産地によって「スプマンテ(イタリア)」や「エスプモーソ(スペイン)」のように呼び名が変わります。またナチュラルワインでよく聞くペットナット(ペティアン)も、スパークリングワインの一種です。
MICRO BIO WINES (NIEVA) / NIEVA YORK PET NAT 2021
細かできめの細かい泡。まろやかな乳酸のニュアンスと綺麗に伸びる酸の辛口ペティアン。アフターに心地の良い苦みが味の奥行きを与えてくれています。フレッシュにして柔らか、そして果実、なによりも優しい泡の辛口。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/micro-bio-wines-nieva-nieva-york-pet-nat-2021
LES PRÉVERT / TIA TIA 2020
畑と周辺の調和の取れた環境でのワインづくり。草を刈るのはトラクターではなく羊、ソラマメやウマゴヤシ、ダイコンなどを畝に緑肥として育てる。無耕起、無肥料。畑と周辺の生物、植物の調和また気候変動に対応するため、畑周辺に生け垣、ブドウと共に果樹を植え、病気に強くアルコールが高くならない古来種のブドウが新たに植えられる。実直で真面目なギヨーム、実はパンク精神の塊。冷静で穏やかに見えるヤスコ、実はパッションの塊。プレ・ヴェールはフランス語で緑の草原という意味。緑あふれ生き生きとしたこの地で、二人が作り出すワインを味わってください。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/les-prevert-tia-tia-2020
白ワイン
白ワインは、ぶどうの果汁のみを発酵させる製法でつくられるワインです。白ぶどうをはじめ主に色の薄いぶどうが使われ、製造工程で果皮を取り除くため、透明に近い色に仕上がります。渋味は少なく、発酵具合によって「甘口」と「辛口」に分けられます。
SEBASTIEN RIFFAULT / SAULETAS 2014
リトアニア語で「太陽の下」という意味です。キンメリジャンで育つ 樹齢50年の貴腐菌が付いたブドウ5割と熟したブドウ5割をプレス、 ステンレスタンクで24ヶ月発酵・熟成、古樽で12ヶ月熟成しました。 黄金色の外観、ハチミツや熟したマンゴー、アーモンドプードルや オレンジのアロマ、アタックから口中に香りが拡がり完熟した果実 味と密度の濃い味わい、余韻までボリュームたっぷりです。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/sebastien-riffault-sauletas-2014?_pos=1&_sid=6881d2e5a&_ss=r
木谷ワイン / ソーヴィニヨンブラン
日本ワインも多数ご用意ございます!
三重県産シャルドネ主体、奈良県奈良市産マスカットオブアレキサンドリアブレンド、自然発酵、亜硫酸無添加、260本製造。
奈良県河合町の葡萄農家、マルキョウ農園さんが三重県伊賀市で育てたシャルドネと、奈良県奈良市で栽培されたマスカットオブアレキサンドリアをブレンドした白ワインです。 主発酵完了直前に新樽へ移し3か月程の軽い樽熟成をかけました。 樽の香りと果実味の調和した柔らかい味わいです。 澱がほぼありませんので贈答などにもお使いいただけるかと思います。
ハッカクなど、強すぎないスパイスを使ったお料理と。
ロゼワイン
「ロゼ」とは、フランス語でバラ色やピンク色という意味です。ロゼワインとは、ピンク色をしたワインのことを指します。主に赤ワインと同じく黒ぶどうが使用され、発酵途中で果皮を取りだすことでピンク色に仕上がります。製法の違いによって、味わいやピンク色の度合いには幅広い個性があります。
日本ではよくロゼは売れないと言われますが、欧米では「喉が渇いた時にはロゼ」など、日常的に使いこなされている魅力詰まったカテゴリーでもあります。
LES FRERES SOULIER /
LES DESSOUS DE LA TERRE 2019
造形芸術家ANTHONY DUCHENE(アントニー・デュシェンヌ)とのコラボ。100%コットンの下着を自分達の畑に数か月埋め、土がどれくらいの早さで分解するかの実験をしました。結果がラベルとなったこの写真です。実験を行った区画のシラーを使って造りました。とても複雑で、白い花、フランボワーズブランデーの香り。アルコールと酸を感じる。ダイレクトプレス。ステンレスタンクで6ヶ月、大樽でウィヤージュを行わず6ヶ月の熟成。ノンフィルター・ノンコラージュ・SO2無添加。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/les-freres-soulier-les-dessous-de-la-terre-2019
BROC CELLARS / LOVE ROSE
スパイスはジンファンデル、酸はヴァルディギエ、そしてテクスチャーはトゥルソーによって表現されています。 ほんのり色づいたサーモンピングの外観。フレッシュなチェリー、ストロベリー、グレープフルーツ、の心地よい香り。 フレッシュなスイカやちょっとしたレモン、白桃と言ったフレッシュな果実を感じられる味わいに、キリっとした酸があり、ドライな余韻が感じられ、全体をほど良くまとめています。 非常にスムーズで心地よい飲み心地があり、カジュアルなパーティーや屋外でのBBQなど、気軽な場面で大活躍するワインです。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/broc-cellars-love-rose-2019
オレンジワイン
オレンジワインは、白ワイン、赤ワイン、ロゼに次ぐ存在として注目を浴びている種類です。白ぶどうを使って赤ワインと同じ製法でつくることで、鮮やかなオレンジ色に仕上がります。白ぶどうの皮が持つ香りや渋味を楽しむことができます。
MARCEL DEISS / LE JEU DES VERTS 2020
プルミエ・クリュの「グリュエン・スピール」のぶどうを使用したオレンジワインで、リースリング、ピノ・ノワール、ゲヴェルツトラミネールが約3分の1ずつの混植・混醸です。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/marcel-deiss-le-jeu-des-verts-2020
DONKY&GOAT / RAMATO PINOT GRIS 2019
ビオディナミのフィリグリーンファームの素晴らしいピノグリから醸造。コンクリートタンクで6日間マセラシオン。ニュートラルフレンチオーク樽で天然酵母による発酵後、8ヶ月熟成。熟したアプリコット・オレンジの皮・キノコ・樹木の香りが広がります。ハイビスカスティー・ブラッドオレンジ・レモン・塩分を感じる味わい。きのこ料理とよく合います。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/donky-goat-ramato-pinot-gris-2019
赤ワイン
赤ワインは、黒ぶどうの果汁と一緒に皮や果肉、種を発酵させる製法によってつくられるワインです。以前はタンニンによる独特の渋味が特徴とか言われていましたが、現代、特にナチュラルワインはその限りではありません。寧ろ「赤ワインは苦手」と仰る方にこそ飲んでみて頂きたいワインがたくさん作られています。
その味わいは「ボディ」という重さの単位によって分類されている事も多く、作り方により長期熟成に向いている経年変化による味わいの変化も楽しめるもの、早のみに向いているものなど分かれて来ます。
BROC CELLARS/
OLD VINE CARIGNAN ALEXANDER VALLEY 2017
熟成がとても良い状態で飲み頃を迎えています!
アメリカワインの印象を変える良いキッカケにもなる、柔らかく滋味深い味わいです。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/broc-cellars-old-vine-carignan-alexander-valley-2017
TERRES DES NUS / PETITE SISTE
名前の由来:食後の昼寝のことを意味し、またゆっ くりと経って行く時間を表現している。
手摘みで収穫後、10日間のマセラシオン・カルボニック。ステンレスタンクで 7か月間の熟成。無濾過、無清澄、SO2無添加。
牛ステーキ、仔羊のローストやジビエにもよく合います。
詳細はこちらから↓
https://lucywine.jp/products/terres-des-nus-petite-siste
好みのナチュラルワインと出会う
ひとくちにナチュラルワインといえど、その味わいは種類、銘柄によって全く違います。普段ワインをあまり飲まない方は特に、自分好みのナチュラルワインに出会うことがものすごく難しいことのように感じてしまうかもしれません。自分に合ったワインを少しでも早く見つけたいという方には、専門家の声が非常に頼りになります。
しかし、自分で探すこともまた醍醐味です。自分の勘だけを信じて多くのナチュラルワインを試していけば、運命の出会いを果たしたときの喜びもきっとひとしおでしょう。
まずは気軽に、ナチュラルワインの世界を旅してみませんか?
>ナチュラルワインの通販「ワインショップ LUCY」<
いま注目を浴びているナチュラルワイン(自然派ワイン)には、多様な種類や銘柄があります。ナチュラルワインの定義をあらためて整理し、その選び方や種類、おすすめの銘柄についてわかりやすく解説します。